【相続放棄】数次相続がある場合の相続放棄を解決したケース/松本市

ここでは数次相続(≒2代以上前の相続)がある場合に、借金を相続してしまうことになった相談者様

を相続放棄を活用して解決した事例を紹介します。

相談者の状況:30代男性(松本市在住)

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30年以上も前に既に亡くなっている曽祖父と祖父の名義の不動産から発生している固定資産税の納税通知書が相談者へ届きました。

曽祖父と祖父の相続人である相談者の父親は10数年前に他界しており、その当時、父親名義の財産はひとつもなく、特に相続の手続きをしておりませんでした。

そんな中届いた納税通知書だっただけに、自分が払わなければいけないものなのか悩み、曽祖父と祖父の相続を放棄できないかご相談にいらっしゃいました。

当事務所からの提案と具体的な解決策

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相続放棄を希望していらっしゃいましたので、お話をお伺いしたところ、お亡くなりになられた順番は、

①曽祖父

②祖父

③父親

とのことでした。

また、祖父が亡くなったのは30年以上も前となり、父親が亡くなってからは10数年が経過しておりましたので、相続放棄の期限である「相続開始時から3ヶ月以内」を大幅に経過しておりました。

しかし、父親の相続に関して詳しくお話をお伺いしたところ、相続放棄ができる可能性がありましたので、必要書類などの戸籍謄本の手配、相続放棄申述書の作成・提出、照会書(裁判所からの質問書)への対応、債権者などへの通知を含めた手続をご提案しました。

当事務所に依頼をした結果

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今回は、曽祖父と祖父と父親が亡くなったことを知ってから3ヶ月を大幅に経過していた案件でしたので、3件の相続発生前後の状況、債務発覚時の状況を重点にお伺いし、経緯と事情をまとめた申述書を作成し、家庭裁判所へ相続放棄の申立をしました。

原則としては「相続発生から3か月」というルールですが、今回は「被相続人との関係性からその相続の存在を知るのが困難な状態」であったため、そのことを家庭裁判所に伝えることで相続放棄を認めてもらうことを目指しました。

その後、家庭裁判所より相続放棄の申立が認められ、相談者の相続問題は解決しました。

相続発生から3ヶ月を過ぎた相続放棄について詳しくはこちら>>

相続放棄の受理証明書については下記をご覧ください。

相続放棄の受理証明書

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※ 画像をクリックすると拡大します。

今回の解決事例のポイント

ポイント

今回は、曽祖父・祖父・父親の相続に関し、誰の相続放棄をしなければならないかの判断がポイントとなります。

相談者は曽祖父と祖父の相続を放棄できないかご相談にいらっしゃいましたが、今回の件は、数次相続というものが発生しておりましたので、父親の相続に関し相続放棄をすれば、曽祖父・祖父の遺産も相続することはなくなります。

相続財産が曽祖父・祖父の所有だからといって曽祖父・祖父の相続放棄をすれば良いというわけではない事案となります。

こうした判断や知識は普段の生活の中で得られるものではありません。

また、数次相続の相続放棄は状況によっては、「父の相続放棄を行うことでその祖父や曾祖父も相続しないことにする」という今回の形式とは異なる形での解決方法も存在しています。

相続放棄について詳しくはこちら>>

数次相続におけるポイント

数次相続は一般の相続と複雑な相続なのでまずは専門家に相談することをおすすめしています。

数次相続とは

数次相続とは、相続の発生後に相続を承認した相続人が、遺産分割を協議を終える前に亡くなってしまい、あらたな相続が発生した状況です。

例えば、A・B・C の3人家族で、Aさんが亡くなったとします。
Aさんの財産を相続することをB・C さんは承認しました。
しかし、遺産分割協議が終わる前に、Bさんは他界してしまいました。

この場合、CさんはAさん(一次相続)、B(ニ次相続)さんの遺産を相続することになります。
このように複数回の相続が発生した状況を数次相続といいます。

数次相続は3,4次になることもあり、相続人が増えるほど手続きなどが大変になるので、
数次相続が発生した場合は専門家に相談することをお勧めします。

再転相続とは

数次相続と似たものとして、再転相続があげられます。

再転相続とは、相続発生が発生後に遺産を相続するか放棄するかをきめる期間(=熟考期間)の間に、相続人が亡くなった場合の相続のことを示します。

例えば、A・B・C の3人家族で、Aさんが亡くなったとします。

BさんCさんは、Aさんの遺産を相続するか放棄するかの検討中に、Bさんが亡くなってしまいました。
この場合、Cさんは、AさんBさん両方の遺産を相続する権利を得ます。

数次相続と再転相続の違い

数次相続と再転相続の違いは、

「最初に発生した相続の相続人が、相続することを承認 or 放棄の手続きが終わった後に亡くなったかどうか」になります。

上記の例にならうと、Bさんがいつ亡くなったかの違いになります。

数次相続:Aさんの相続を承認or放棄の手続きが終わった後に亡くなった場合
再転相続:Aさんの相続を承認or放棄をきめる前に亡くなった場合

となります。

数次相続も再転相続も、通常の相続よりも手続きが複雑になりますので、
ぜひ専門家にご相談ください。

当事務所の無料相談について

スマホ×女性

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松本市、長野市、岡谷市、安曇野市をはじめとして長野県全域から沢山のご相談をいただいています。

相続放棄に限らず、相続のことなら何でもご相談いただけますので是非お気軽にご相談ください。

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